中の人の課題曲解説 4曲目「Cantaloupe Island」

こんにちは。八王子ジャズフェスティバル実行委員会の中の人です。
八王子JAZZ DAYでは、八王子のまちなかにジャズの響きを届け、地域の人々にジャズの楽しさや新たな出会いを感じていただくことを目指しています。
その一環として、毎年「課題曲」を設定しています。フェス全体にゆるやかな一体感を生み出し、ジャズフェスらしさを感じてもらうためです。
今回ご紹介するのは、「Cantaloupe Island」
「Cantaloupe Island」とは?
「Cantaloupe Island」は、アメリカのジャズ・ピアニスト、ハービー・ハンコックが1964年に発表した名曲です。
アルバム『Empyrean Isles』に収録されており、ファンキーなリズムと印象的なピアノリフが特徴。
この曲は、ジャズ・ファンクの先駆けとも言えるサウンドで、モダンジャズからさらに一歩進んだ新しい表現を示しました。
ハンコックの卓越したピアノプレイと、ファンキーなリズムセクションの一体感が生み出す独特のグルーヴは、聴く者を一瞬で引き込みます。
「Cantaloupe Island」の魅力
この曲の魅力は、シンプルでありながら中毒性のあるメロディとリズム。
演奏者のアプローチによって、ファンキーに盛り上げることも、クールで落ち着いた雰囲気にすることも可能です。
ハービー・ハンコック自身もさまざまなバージョンで演奏しており、そのたびに新たな表情を見せています。
ジャズだけでなく、ファンクやヒップホップなど、他ジャンルのミュージシャンにも愛され、サンプリングされることも多い名曲です。
中の人おすすめの「Cantaloupe Island」
ハービー・ハンコック
オリジナルの『Empyrean Isles』収録版。
ハービー・ハンコックのピアノがリードし、シンプルなメロディにのせてファンキーなグルーヴが展開されます。
マーク・マーフィー
ジャズ・ボーカリストのマーク・マーフィーが1975年にリリースしたアルバム『Mark Murphy Sings』でのカバーバージョン。彼自身が歌詞をつけ、ヴォーカル・ジャズとして新たな魅力を引き出しています。マーフィーの豊かな表現力と独自の解釈が際立つ一曲です。
ウィントン・マルサリス
2010年10月にキューバ・ハバナで行われたジャズ・アット・リンカーン・センター・オーケストラ(JLCO)とのパフォーマンス。
この演奏は、ハービー・ハンコックの原曲にマルサリスならではのトランペットの音色と即興性が加わり、ファンキーなグルーヴと洗練されたジャズの融合を楽しめる内容となっています。
八王子JAZZ DAYでの「Cantaloupe Island」
「Cantaloupe Island」は、演奏者によってまったく異なる雰囲気を楽しめる一曲。
ピアノトリオでシンプルに仕上げるも良し、ホーンセクションを加えて華やかに演奏するも良し。
「八王子JAZZ DAY 2025」では、どのバンドがこの曲をどのようにアレンジするのか、ぜひご注目ください。
会場ごとに異なる「Cantaloupe Island」を聴き比べて、自分だけのお気に入りバージョンを見つけてくださいね。
次回は「There Will Never Be Another You」をお届けします。
スタンダードジャズの代表曲で、多くのミュージシャンに愛される名曲です!次回もお楽しみに!