中の人の課題曲解説 2曲目「Fly Me To The Moon」

こんにちは。八王子ジャズフェスティバル実行委員会の中の人です。

八王子JAZZ DAYでは、八王子のまちなかにジャズの響きを届け、地域の人々にジャズの楽しさや新たな出会いを感じていただくことを目指しています。
その一環として、毎年「課題曲」を設定しています。フェス全体にゆるやかな一体感を生み出し、ジャズフェスらしさを感じてもらうためです。

今回ご紹介するのは「Fly Me To The Moon」

「Fly Me To The Moon」とは?

「Fly Me To The Moon」は、1954年に作曲家バート・ハワードによって作られました。ですが、当初は今のように売れることはありませんでした。
拍も3⁄4拍子で演奏されており、現在広く認知されているアレンジとはかなり印象の違う曲で、タイトルも「In Other Words」とされていました。

その後、1962年に作曲家・編曲家ジョー・ハーネルが4/4拍子のボサノヴァ風にアレンジを施したことで、今の「Fly Me To The Moon」の形が完成しました。このアレンジが、今では広く知られるスタンダードの一つとなっています。
さらに、1964年にフランク・シナトラがこの新しいアレンジをカバーしたことがきっかけで、曲は爆発的なヒットとなり、ジャズやポップスのスタンダードとなりました。シナトラのヴォーカルバージョンだけでなく、インストゥルメンタルでも多くのジャズ・アーティストが演奏し、オスカー・ピーターソンをはじめとする多くのミュージシャンによって愛されています。

「Fly Me To The Moon」の魅力

この曲の魅力は、ロマンティックでありながら、どこか軽やかで遊び心に満ちているところ。歌詞は「月まで連れて行ってほしい」というロマンチックな内容で、心が浮き立つような魅力があります。

特にシナトラのバージョンでは、スウィング感あふれる軽やかなリズムと、彼独特の情感あふれる歌唱が特徴です。曲のバックに流れるメロディに合わせ、リズムセクションが絶妙なグルーヴを作り出し、耳に残る名曲となっています。

中の人おすすめの「Fly Me To The Moon」

フランク・シナトラ

この曲の代名詞とも言えるシナトラの演奏。シンプルでありながらも、まさにスタンダードの王道を行く歌唱力が堪能できます。

オスカー・ピーターソン

オスカー・ピーターソンの演奏は、ジャズの名曲を独自の解釈で華やかに表現することで知られています。自由自在な即興演奏は、元々のメロディを尊重しながらも、曲に新たな生命を吹き込んでいます。

ジョー・ハーネル

軽快なリズムと洗練されたアレンジが特徴なインストゥルメンタルのボサノヴァ・バージョン。ビルボードのチャートで14位を記録し、グラミー賞も受賞しました。このバージョンは、ボサノヴァ・アレンジの先駆けとして知られています。

八王子JAZZ DAYでの「Fly Me to the Moon」

「Fly Me to the Moon」といえば、フランク・シナトラの軽快なスウィングバージョンを思い浮かべる方も多いかもしれません。
でも、この曲は実はそれだけじゃないんです。

八王子JAZZ DAYでは、もしかしたらこんな「Fly Me to the Moon」が聴けるかもしれません。
ピアノトリオが繊細に奏でるボサノヴァ風アレンジ。
サックスが熱く吹き上げるスウィングバージョン。
あるいは、しっとりと歌い上げる女性ヴォーカルが心に染みるバラード。

フェスのあちこちで、さまざまな「Fly Me to the Moon」が響き渡るはず。
聴き慣れた曲が、演奏者ごとにどんな風に変わるのか。
ぜひ、フェス当日は聴き比べて、その違いを楽しんでください。


次回は「My Favorite Things」をお届けします!

変幻自在なアレンジが楽しめる名曲です!

お楽しみに。

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    Webサイト作ったりSNS更新したり動画編集したりしてます。(紙媒体とかは別の人)
    あと、ベース弾いたりもします。

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